テレスコープとグロタンディーク構成

Wikipediaに ニコラース・ホーヴァート・ド・ブラウン という項目があるので、「ド・ブラウン」にする。$`\newcommand{\cat}[1]{\mathcal{#1}}
\newcommand{\mrm}[1]{\mathrm{#1} }
%`$

Automathの論文 "Telescopic mappings in typed lambda calculus" by N.G. de Bruijn が次にある。

ここから「テレスコープ」を借用する。ただし、

  • ド・ブラウンのテレスコープは、テレスコープ{列 | リスト | タプル | レコード}と呼ぶ。
  • テレスコープは、テレスコープ列を対象とする圏を作る一種のスキーマ。

アイディアは次の論文。

テレスコープは $`(\cat{C}, P_1, \cdots, P_n)`$ という列で、

  1. $`\cat{C}_0 = \cat{C}`$ は小さい圏
  2. $`P_1:\cat{C}_0 \to {\bf CAT}`$ はインデックス付き圏
  3. $`\cat{C}_1 = \Sigma (\cat{C}_0, P_1)`$ はグロタンディーク構成の平坦化
  4. $`P_2:\cat{C}_1 \to {\bf CAT}`$ はインデックス付き圏
  5. 以下同様。

テレスコープのグロタンディーク構成を次のように定義する。

$`\Sigma(\cat{C}, P_1, \cdots, P_n) := \Sigma(\cat{C}_{n-1}, P_n)`$

小さい圏 $`\cat{C}`$ 上の長さ $`n`$ のテレスコープの全体を $`\mrm{Teles}_n(\cat{C})`$ とする。すべての長さのテレスコープの全体を $`\mrm{Teles}(\cat{C})`$ とする。

$`\mrm{Teles}(\cat{C}) = \sum_{n = 0}^\infty \mrm{Teles}_n(\cat{C})`$

$`\vec{P} = (P_1, \cdots, P_n)`$ と置いて、

$`(\cat{C}, \vec{P}) = (\cat{C}, P_1, \cdots, P_n)`$

とする。$`\vec{P} = ()`$ でもよい。$`\Sigma(\cat{C}, \vec{P})`$ がグロタンディーク構成となる。

テレスコープとそのグロタンディーク構成、それと次のグロタンディーク構成との関係を明らかにしたい。

$`\mrm{IndCat}(\cat{C}, \int_{\cat{J}\in |{\bf Cat}|} \mrm{IndCat}(\cat{J}, {\bf CAT})`$

これは、$`\cat{C}`$ 上の長さ2のテレスコープの全体になりそうだが。次元を下げて、ツリー&フォレストで確認したい。

長さnのテレスコープ $`(\cat{C}, \vec{P})`$ に対して、圏 $`\Sigma(\cat{C}, \vec{P})`$ の対象をテレスコープ列と呼ぶ。テレスコープ列は、ツリーのルートからリーフに向かうパスに相当する。したがって、階層構造/入れ子構造を表す。