2019-02-01から1ヶ月間の記事一覧

用語爆発の理由

ひとつの理由は関連諸分野の用語がなだれ込むこと。もうひとつは、意味論的用語と構文論的用語があり、それが一旦は区別されるが、後で混同混用されるから。 コンセプトのラベル → コンセプトとラベルが混同混用される(以下同様) クラスの{番号 | インデッ…

チャンネルと決定性/シャープネス

X, Yなどは集合として、 Map(X, Y) -- XからYへの写像の全体 Chan(X, Y) -- XからYへのチャンネルの全体 State(X) -- X上の状態の全体 Vect(X) -- Xから生成された自由ベクトル空間 R[X]1 → http://m-hiyama.hatenablog.com/entry/2019/02/18/113524#id2019_…

効果論理

効果はeffectのこと。区間[0, 1]を真偽値集合と考えての論理演算。 & -- 連言は通常の掛け算 (-)⊥ -- 直交補元、否定に類似 + -- 足し算、制限される 述語の集合を Pred(X) := Map(X, [0, 1]) として、述語にも論理演算を入れる。すると、述語の集合の代数構…

確率推論の基本

確率推論〈Probabilistic Reasoning〉は論理っちゃ論理だが、古典論理などとはだいぶ違う。大きな違いは含意命題がないことだろう。含意の代わりに“条件付き命題”がある。いまここでは、「命題」という言葉を曖昧なままにしている、含意命題と条件付き命題の…

関数が連続

fが連続ではなくて、「f(x)が連続(f(x) is continuous)」で、「関数fの余域が離散ではない」という意味で使われている。「離散←→連続」と、関数と関数値の混同が一緒になるとこんなことになる。

仮説空間 再度

数学的には、集合Aから集合Bへの写像fがあり、f:A→B、(少なくとも)Bには確率分布が載っていて、Bの確率分布は使える状況。このとき、Bに対する呼び名は: 概念空間〈concept〉 仮説空間〈hypothesis〉 パターン空間〈pattern〉 クラス空間〈class〉 行動空…

真相のビックリ度としての相対エントロピー

ベイズ統計構造: 台集合XとX上の確率測度(=確率分布)q、qは真の確率分布で未知。 台集合YとY上の確率測度(=確率分布)r、rは測定値の確率分布。rもそれ程あてにならない。 XからYへの確率変数(=決定性写像で確率測度を保存するもの)f:X→Y, f*(p) = …

位相の完備束

Xを集合として、X上のすべての位相からなる集合をTop(X)とする。 Top(X)⊆Pow(Pow(X)) ⇔ Top(X)∈Pow(Pow(Pow(X))) Pow(X)の要素を「X上の集合」、Pow(Pow(X))の要素を「X上の集合族」または単に「X上の族」と呼ぶ。X上の集合族は、インデックスセットIを使っ…

モデリングの一般論と注意点

注意点がいっぱいあるなー。順不同に: 現象、観察、モデル、検証 をちゃんと区別する。 説明変数と被説明変数という言い方は良いと思う。原因結果であるかどうかは分からないから。 「モデル」において、モデル族(モデルインスタンスの集合)とモデルイン…

本気のお絵描き理論

次の2つが長いが気合が入った論説だ。ストリング図/回路図を使いまくった量子っぽい理論。 Title: A process theoretic triptych John H. Selby Pages: 122p URL: http://www.cs.ox.ac.uk/people/bob.coecke/Selby_PhD.pdf ↑タイトルがいまいち分かりにくい…

相関と因果と独立:独立:シンプソン流

フランツ流の独立性は、射影を持つモノイド圏においてスパンに対して定義される性質。スパンの独立性は、モノイド積と射影を使って定義される。それに対して、シンプソンの独立性は圏のマルチスパンに対して定義されるが、最初から独立なマルチスパンの族が…

仮説空間はダメ

仮説空間という言葉がわからん、と思っていたら、案の定多義語だった。ワルドの枠組みを使うとして: 決定関数:観測データ空間→決定空間 決定空間は、{行動空間 | パターン空間 | クラス空間 | 値空間 | 結果空間} などとも呼ばれる。決定関数は {識別関数 …

相関と因果と独立:独立

フランツ〈Uwe Franz〉の独立性: モノイド圏 (C, , I) を考える。たぶん対称性がないと厳しい。自然変換の組 π1, π2 が射影であるとは、 π1::()⇒Π1:C×C→C π2::()⇒Π2:C×C→C であること(これだけ)。Π1とΠ2はデカルト積を備えた圏Cat#rにおけるデカルト射影…

相関と因果と独立の実際的話

変数のあいだに相関があっても、入力変数と出力変数、調整可能制御変数と結果変数の区別はない。説明変数と被説明変数という言葉は、因果ではないことを強調しているのだろう。因果は、入力変数を調整して出力に影響を与えることが出来る。よって、入力を調…

相関と因果と独立の雑多メモ

雑多、順不同。文献はコッチを見よ。テンソル計算と、なんらかの双対性・随伴性があって、転置ができる計算系が必要だろう。転置により、ベクトル・コベクトル双対性が言えると、一様ベクトル〈uniform {vector | state}〉と破棄コベクトル〈discarding {cov…

相関と因果と独立

相関と因果については、昨日出した次の論文: Title: Causal Inference by String Diagram Surgery (20 Nov 2018) Authors: Bart Jacobs, Aleks Kissinger, Fabio Zanasi Pages: 15p URL: https://arxiv.org/abs/1811.08338 上記論文にも軽く説明はあるが、…

破棄と漏洩と因果

DiscardingとLeakが導入されたのは、おそらく次が最初: Title: Leaks: quantum, classical, intermediate, and more (25 Jan 2017) John Selby, Bob Coecke Pages: 23p URL: https://arxiv.org/abs/1701.07404 より詳しくはセルビィの学位論文(一部)があ…

確率密度と確率測度はカン・ナントカ?

MS : 測度空間と可測写像の圏 Meas : 可測空間と可測写像の圏 Conv : 凸空間の圏 U:MS→Meas : 忘却関手 PD:MS→Conv : 確率密度関数の空間 PM:Meas→Conv : 確率測度の空間 このとき、U:MS→Measに沿ったカン・ナントカ(左・右×拡張・リフト)が考えられ…

「定義がなんであるか/どうすべきか」が分からない

定義という概念は難しい。記号として ':=' と ':⇔' を使う。 ':=' の右辺は項であり、右辺に関数名/演算子記号などが来る。新しい関数記号の導入により計算系({calculation{al}? | arithmetic{al}?} part of a system)を拡張する。 ':⇔' の右辺は命題であ…

ベイズ転置に統一すべきかも

逆〈inverse〉とか反転〈inversion〉というより転置〈transposition〉だろうな。行列の転置に一番近いから。離散有限のケースで言えば、マルコフ行列の転置。単にマルコフ行列を形式的に転置しただけではマルコフ行列にならない。X, Yを有限集合として、マル…

ワルドの枠組みと機械学習

統計的決定の理論におけるワルドの枠組みと機械学習の用語対比。イコールの左がワルドの枠組み、右が機械学習 標本{値}?空間 = {{観測 | 特徴 | 属性}{値}?}?{データ | ベクトル}{空間 | 集合} {モデル}?確率分布族 = よくわからんが、仮説空間か {決定 | …

モデル構造の公理と弱いバージョン

条件(公理)が意外と多いな。 完備性と余完備性: 有限完備・余完備じゃなくて、任意の小さい図式が極限・余極限を持つことを要求している。この時点でけっこう厳しい条件だ。これは守れないなー。 弱同地/ファイブレーション/コファイブレーションのクラ…

オートマトンの観測ホモトピー論

次のいずれかの構造をホモトピー様構造と呼ぶことにする。 キレン・モデル構造 ホモトピー的構造〈homotopical structure〉 相対構造 対応するホモトピー様構造を持つ圏〈category with homotopy-like structure〉は: キレン・モデル圏 ホモトピー的圏 相対…

乗法的ドクトリンと圏係数の行列計算

圏係数の行列計算の話題は何度かしてるが、乗法的ドクトリンを係数域にとる形にしてみる。ドクトリンは「圏の圏」の意味で使う。ドクトリンのメンバーである圏はすべて余完備であるとする。つまり、小さい圏からの関手は余極限を持つ。これはメンバーに関す…