ER図の問題点:写像のグラフ集合とグラフ写像

教科書:コース→書籍 の図

digraph {
 /* 実体集合 */
 コース
 書籍
 /* 関連 */
 コース -> 書籍 [label="教科書"]
}

多値写像'教科書'のグラフ集合を Graph(多値写像) として、射影写像を first, second と書くとして:

digraph {
 /* 集合 */
 G[label="Graph(教科書)"]
 コース
 書籍
 /* 写像 */
 G -> コース[label="first"]
 G -> 書籍[label="second"]
}

'教科書'の反転〈converse〉が'採用コース'で、グラフは転置になっている。反転と(関係集合の)転置は別だが、区別が非常に難しい。

  • 教科書:コース→書籍
  • 採用コース:書籍→コース
  • 教科書 = 採用コース
  • Graph(教科書)⊆コース×書籍
  • Graph(採用コース)⊆書籍×コース
  • Graph(教科書)t = Graph(採用コース)

一般に、

  • Graph(f;g) = Graph(f);Graph(g)
  • Graph(f) = Graph(f)t

Graphが NonDetRel の関手になっている。

多値写像 f:X→Y に対するグラフ写像は、graphmap(f) := ΔX;(idX\otimesf) となる。

グラフ写像は、グラフ集合を非決定性要素とみたものとは違う

  • Graph(f):1→X×Y
  • graphmap(f):X→X×Y

混乱ポイント

  • 関数や多値関数のグラフと、グラフ理論のグラフ
  • グラフ集合とグラフ写像
  • グラフ集合のグラフ、グラフ写像のグラフ
  • ノード図(通常の図法)とストリング図
  • ノード、バーテックス、ドット、エッジ、アーク、アロー、ストリング、ワイヤーなどの用語