現行の記法・用語は文句言おうがどうにもならないので、基本的に現行記法・用語を使う方針。以下、順不同。
推奨 | 現行 |
---|---|
チャート | {局所}?座標{系}? |
チャート開集合 | 座標近傍 |
チャート写像 | 座標{系}? |
チャート成分関数 | 座標{成分}?{関数}? |
座標関数系 | {局所}?座標{系}? |
座標関数 | 座標{成分}?{関数}? |
座標微分系 | - |
座標微分 | - |
- チャート (U, x)
- チャート開集合 U
- チャート写像 x
- チャート成分関数=座標関数 xi := πix
- 座標関数系 (xi)i=1..n ∈C∞M(U)n
- 座標微分 dxi ∈Ω1M(U)
- 座標微分系 (dxi)i∈1..n ∈(Ω1M(U))n
座標微分系=座標関数の微分達の系 は、1次微分形式加群のフレームになることが本質的に重要。加群のフレームを以下に説明。
- FrameRk(M) := {f∈Mk | fはR上に一次独立で生成系}
- FrameRk(M) R-ModIso(Rk, M)
- FrameR(M) := ΣkFrameRk(M)
FrameR(M) ≠ ∅ のとき、MはR上に自由だという。この定義の自由では階数の一意性はいえない。例えば、無限個の不定元から生成された可換多項式環をRとすると、R R2 が成立するので、階数は決まらない。階数が決まるとき、有限階{数}?自由と呼ぶ。Mの階数は、rankR(M) とする。[追記]これを単に「自由」と呼んでもいいけどね。[/追記]
位相空間X上の可換環層R上の加群層Mが局所有限階数自由とは、任意のXの点に対して、開近傍Uがあって、U上でMが有限階数自由。局所有限階数自由な加群層は、局所フレームが取れるから、
- M(U) R[α1, ..., αn], [α1, ..., αn]∈FrameRn(M)
と書ける。
階数を点ごとに定めると、局所定数関数なので、連結成分ごとに定数値を取る。大域的に(連結成分にかかわらず)階数が定数のとき、定階数局所有限階数自由加群層と呼ぶ。
1次微分形式の加群層が、定階数局所有限階数自由加群で、そのフレームが座標微分系で与えられるとき、可換環層の上の導分{付き}?加群層〈module-with-derivation sheaf〉は、ほぼ多様体として扱える。
{局所?}座標関数系とは、可換環層のn個のセクションの並びで、その微分達が1次微分形式加群のフレームになっているもの。任意の点のまわりで、座標関数系 (x1, ..., xn) が指定された導分加群構造が取れるとき、構造可換環層の上の導分加群層は、次元nの多様体として扱える。