STEMコミュニケーション論

STEMコミュニケーション論は「わかりにくさ」の研究だが、わかりにくさの原因が伝達手段/言語的コミュニケーション側にある場合を対象にする。

個別的な現象を列挙すると:

  1. 形式的意味、心理的意味、辞書的意味の三者の乖離や相互干渉
  2. 辞書的意味=自然言語のメンタルモデルの形式的意味への過剰介入
  3. 曖昧用法、多義的用法
  4. 用語・記号のオーバーロード
  5. 用語・記号の衝突〈コンフリクト | クラッシュ〉
  6. 同一の形式的概念に複数のメンタルモデル
  7. 用途の区別としての別名・同義語
  8. 想定の区別としての別名・同義語
  9. 用途の区別を意味づけるための利用状況
  10. 想定の区別を意味づけるための典型事例/メンタルモデル
  11. 用途・想定の形式的意味への介入、過剰制約
  12. 同一用語・記号の制限用法と拡張用法〈拡大解釈〉
  13. 指示対象物〈デノテーション〉のズレ。例:可測写像としての確率変数→前送り確率測度を確率変数と呼ぶ。「xをR上の確率変数とする=xをR上の確率分布とする」

典型的な「わかりにくさ」は、確率統計分野と微分幾何分野に事例が多くある。

  1. 確率変数(確定性写像
  2. 標本空間(可測空間)
  3. 母集団(無作為抽出の確率測度が載った標本空間、または統計モデル)
  4. 変量(確定性写像、確定性観測、確定性チャンネル)
  5. 統計量(確定性写像
  6. 定量と推定値
  7. 統計モデル(母集団)
  8. 分布
  9. 無作為抽出
  10. テンソル
  11. 無限小
  12. 座標

[追記]
統計の「標本」の使い方で: f:X→Y が確率変数=確定性写像として、X上の暗黙の確率測度〈ランダム要素 | 確率分布〉pが載っているとする。

  1. Xの要素を標本と呼ぶ。
  2. Yの要素を標本と呼ぶ。
  3. x∈X に対する f(x) を標本と呼ぶ。
  4. fを標本と呼ぶ。
  5. f*(p) を標本と呼ぶ。
  6. Ynの要素を標本と呼ぶ。実現値。
  7. fn:Xn→Yn を標本と呼ぶ。
  8. (fn)*(p⊗n) を標本と呼ぶ。

用語「標本」は破綻している。
[/追記]