図書情報の基本用語・概念:著作典拠、アクセスポイント

https://id.ndl.go.jp/information/work/ より:

1-1. 著作典拠とは

著作典拠とは、書誌データの検索の手がかりとなる「著作」の情報を整理してまとめたものです。「著作」とは、文字や音声などで表現される前の作品のアイディアそのものを表す概念です。

たとえば、サン=テグジュペリの小説「Le petit prince」は、『星の王子さま』『小さな王子』などのように、さまざまな翻訳タイトルで刊行されていますが、本のタイトルや翻訳者が異なっていても、「著作」としては同一のものです。

「著作」の情報を整理してまとめた著作典拠によって、個別の資料のタイトルや翻訳者の違いに関わらず、同じ「著作」を具体化した資料をまとめて検索したり、同じタイトルをもった別の「著作」と区別して検索したりすることができます。

著作に対する名付け〈一意識別 | 同定〉、正規化、同値関係の記述のための記述を「典拠」と呼んでいるようだ。原典とかソースとは意味が違う。著作に対する表現形/体現形が多様なので、その多様性をまとめるために典拠データが使われる。

https://kotobank.jp/word/%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%82%BB%E3%82%B9%E3%83%9D%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%88-317 より:

検索の手がかりとなる情報.目録規則においては,特に“それにより書誌データまたは典拠データを検索し,識別する名称,用語,コード等”(『日本目録規則2018年版』用語解説)と定義される.MARCレコードを蓄積した目録や書誌のデータベースでは,一定の形式に整えた個人名,団体名,タイトルはもとより,刊行年,出版国コード,言語コード,各種の標準番号,その他のコード化情報,さらにはシステムによっては記述中に出現する文字列をも検索用のキー(検索語)として用いることができ,それらすべてを包含した用語がアクセスポイントである.『日本目録規則1987年版』以前の目録規則における「標目」と同義で用いられることも多い.ただし狭義には,標目は統制形アクセスポイントのような一定の形式に整えたものを指し,アクセスポイントは標目に比べて広い範囲を包含する用語と定義される.

「アクセスポイント」は普通別な意味。標目〈heading〉も聞いたこと無い言葉だし。書誌レコードの集まりから、検索するときに使えるキーのことをアクセスポイントと呼ぶらしい。