ブリットの“空間”、“行為”、“性質”

  • ターム空間: 要素がタームである集合。同義同値関係を持つのでセットイド。商集合を持つ。正規化を持つのが望ましい。類義関係を持たせたいが難しい。同綴異義語は別なターム空間にあるとみなすか、特定子〈specializer〉を付ける。
  • タグ空間: 要素がタグである集合。同義同値関係を持つのでセットイド -- ターム空間と同様。含意順序関係を持つので順序集合。順序関係は => で示す。意味的には項目集合の包含関係に対応。
  • メタタグ空間: タグを項目とみなすだけで、タグ空間と同じ。検索式〈問い合わせ式〉に ∀、∃ を入れることができる。
  • ラベル空間: 名前空間階層に階層化される。末端は指示対象〈referent | denotation〉であるオブジェクトを持つ。
  • 型名空間: 名前空間階層に階層化される。末端は指示対象〈referent | denotation〉である型を持つ。

オブジェクトはインターフェースと状態を持つ。状態の集まりである状態空間を特定するとオブジェクトクラスができる。オブジェクトはオブジェクトクラスのインスタンス。「オブジェクト」はターム〈専門用語〉としては使わない。

オブジェクトのインターフェースはプロパティとメソッドからなる。プロパティは状態だけで決まる関数。その意味で、特殊なメソッド。状態が変わればプロパティ値は変わる。

プロパティは属性と型とリンクに分類される。

  • 属性の値はデータ型を持つデータリテラル=“リテラル@RDF”
  • リンクの意図した値は他のオブジェクト=“リソース@RDF”
  • リンクの直接の値はID値。ID値からターゲットオブジェクトを見つけるにはリンク・リゾルバが必要。リンク・リゾルバは多段階になるかも知れない。DNS方式。

URLを持ち、URLを知っていれば利用できるオブジェクトをサービスオブジェクト、または単にサービスと呼ぶ。

我々が行いたい行為は:

  • フェッチ: デジタルリソースをデータ転送して、手元に持ってくる。
  • 部分フェッチ: デジタルリソースの部分〈portion | part〉をデータ転送して、手元に持ってくる。
  • ジャンプ: デジタルリソースの指定の位置〈position〉にカレントカーソルを移動する。
  • 抽出: デジタルリソースの部分を取り出して、それをデジタルリソースとみなす。
  • 検索: 検索式により、デジタルリソース、デジタルリソースのコレクションのなかから、単一の部分または部分の集合を取り出してリストにする。
  • 引用: 抽出または部分フェッチしたデジタルリソースの部分を、他のデジタルコンテンツの一部として埋め込むこと。
  • 参照: 識別子で指し示すこと。
  • 言及: 参照と同じだが、参照をたぐることを意図してない。

デジタルリソースは、可能な行為により次の性質を持つ。

  • フェッチ可能: 識別子を持たないとフェッチできない。
  • 部分フェッチ可能: 抽出のためのフラグメントID、または部分抽出式〈ポインター | セレクター〉が必要。
  • ジャンプ可能: 識別子と位置式〈position expression〉が必要。
  • 抽出可能: フラグメントID、または部分抽出式〈ポインター | セレクター〉が必要。
  • 検索可能: 検索式とその意味論が必要。
  • 引用可能: 識別子と部分指定式(フラグメントIDまたは部分抽出式)
  • 参照可能: 識別子と位置指定式または部分指定式
  • 言及可能: 識別子と位置指定式または部分指定式

言及・参照・引用については、参照先(引用元=ソース=原典)の何を使いたいのか、種類がある。

  • fact : 事実、妥当、真だと信頼できる記述
  • proposition : 命題
  • assertion : 命題が真だという記述、証明や証明へのポインターがある。
  • opinion : 意見、考え、示唆など
  • authority : 信頼できると周知の情報源

検索式

  • タグ検索: タグを命題とみなしての命題論理式
  • メタタグ検索: タグを命題とみなしての述語論理風の検索式、命題関数(?)と ∀, ∃ が使える。
  • ターム検索: タームを命題とみなしての命題論理式、出現回数の制約ができる。
  • セレクター検索: セレクターによりノードリスト/ノードセットを検索できる。
  • SPAQL検索: RDFのSPAQLを使う。

ブリットはSTEM知識ベースとして検索可能であるべき。