二種類のヤコビ表示関手〈Deh関手〉

ヤコビ表示関手は、ベクトルバンドル射の圏から、加群層の圏への関手を与えるが、どうも二種類あるようだ。

  • 引き戻し型ヤコビ表示関手: 底写像が f:X→Y のとき、ヤコビセクションはX上のセクション(層の大域元)になる。
  • 前送り〈押し出し〉型ヤコビ表示関手: 底写像が f:X→Y のとき、ヤコビセクションはY上のセクション(層の大域元)になる。

通常は引き戻し型ヤコビ表示を使うが、マリオス微分幾何では、前送り型のヤコビ表示を使っている。引き戻し型ヤコビ表示と前送り型ヤコビ表示が同値であることを示すには、層の前送り〈順像〉と引き戻し〈逆像〉の随伴性 -- 射影公式が必要そうだ。