新型コロナウィルス禍

3月28日記事 誤訳だろうが定着すれば立派な日本語 - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog) にて:

ちなみにに、僕は新型コロナ禍には悲観的(より正確には反楽観的)想定をしていて、「この夜はなかなか明けないだろう」と思っています。

  1. 「何ヶ月」とかで終息することはない。
  2. 終息とは、コロナウイルスに打ち勝った時ではなくて、諦めた時。
  3. 終息しても、もとの生活には戻れない。

もちろん、自分の悲観的予測が「思い過ごしだった」となることを希望しているけど、今はこの前提で考えている。

古典曲面論の局所同型

E3R3と同型なアフィン空間で、大域座標を持つ多様体内積も持つのでリーマン多様体。座標は、内積を保存する大域線形座標を使うが、それでも座標の選び方は多様性がある。

  1. ユークリッド座標: E3R3
  2. ユークリッド・ホロノーム座標: TE3R3×R3
  3. ユークリッド・フレーム: E3×R3→TE3
  4. ユークリッド運動群: Aut(E3) アフィン構造を持つ計量空間と準同型の圏におけるAut群
  5. ユークリッド・ゲージ: TE3E3×R3 ユークリッド・フレームの逆

曲面は、E3の部分集合〈点集合〉だと考える。付点曲面〈pointed surface〉とは、曲面 S と一点 p の対 (S, p) 。

付点曲面 (S, p), (S', p') の局所同型は、pのユークリッド近傍 U⊆E3, p'のユークリッド近傍 U' があり、ユークリッド運動 m によって、m(p) = p', m(S∩U) = S'∩U', S∩U と S'∩U' は(集合として)同型 となること。

ユークリッド空間E3内の付点曲面は、この同型によって分類されて、その同型類は局所曲面と呼ぶ。

ジャームレベルで分類すると、無限小局所曲面になる。

このテの議論は、同値関係、同値分類、同値類、代表元 の枠組みで考えないと混乱する。

局所的、無限小局所的、一点で、各点で

関数やセクションに関して、次の言葉を使う。

  1. 一点 p で……
  2. 一点 p の周りで……
  3. 一点 p の近傍で……
  4. 一点 p の無限小近傍で……
  5. 各点〈すべての点〉で……
  6. 各点〈すべての点〉の周りで……
  7. 各点〈すべての点〉の近傍で……
  8. 各点〈すべての点〉の無限小近傍で……
  9. 局所的に……
  10. 無限小局所的に……

同義語をまとめると

  1. 局所的に
    1. 一点の周りで=一点の近傍で
    2. 各点〈すべての点〉の周りで=各点〈すべての点〉の近傍で
  2. 無限小局所的に
    1. 一点の無限小近傍で
    2. 各点〈すべての点〉の無限小近傍で
  3. 一点で
  4. 各点〈すべての点〉で

無限小近傍でないと定義できない概念

  1. 点pで微分可能である → 点pの無限小近傍において微分可能である
  2. 点pではめ込み〈immersin〉である → 点pの無限小近傍においてはめ込み〈immersin〉である
  3. 点pで沈め込み〈submmersin〉である → 点pの無限小近傍において沈め込み〈submmersin〉である

無限小近傍に関する記述は、ジャームに関する記述になる。

借用したいHaskell記法/Coq記法

Haskell演算には、加減乗除(+, -, *, /)、累乗(整数の^と実数の**)、余り mod がある。これを例とする。

  • 中置→前置変換 (+) 3 2 、(-) 3 2
  • 前置→後置変換 10 `mod` 3 、 10 `div` 3

セクション記法

  • (^2) 、 (2^) 、(*3)
  • 例外 (-2) は -2 のこと。部分適用 (subtract 2) またはセクション (+ (-2))

CoqのNotation宣言

  • Notation "A /\ B" := (and A B).

変数名(A, B)と演算子記号を含む文字列に意味を割り当てる。

変数を無名ラムダ変数にして、簡易ラムダ記法(関数記法)に使う。

  • "_ /\ _" = λ(A, B).(and A B)
  • "_ /\ _"(A, B) = (and A B)

演算子記号の記法情報〈notatinal information〉が事前にあるときは、無名ラムダ変数を省略してよい。

  • "!"(n) = n! = fact(n)
  • "+"(2, 3) = 2 + 3
  • "+2"(3) = 3 + 2
  • "3^"(5) = 3^5

記法情報とは:

  1. 演算子記号、空記号も可能
  2. 引数の個数〈項数〉
  3. 演算子記号とそれぞれの引数の位置(レイアウト)、親文字と飾り六位置(入れ子も可能)外側になると、真上位置と真下位置が 1, 3, 5, 7, ... と奇数個で増える。ひとつ外側で十位置になり、さらに十四位置になる。位置数は、飾り四段レイアウトで (奇数×2 + 4)
  4. 引数の順番、位置に前順序を入れる

TeXでのレンダリングでは、飾り六位置をすべて同時に使うのは難しい。

染み付き多様体の圏とグリフ体

多様体Mと任意の部分集合S(空でもよいし、Mでもよい)のペア (M, S) を染み付き多様体〈stained manifold〉と呼ぶ。

(M, S), (N, T) を2つの染み付き多様体として、fはS上のN値ジャームとする。S⊆U⊆openM であるUからの局所写像 U→N の同値類がジャーム。ジャームは、S→N という写像を定義する。これをジャームの芯〈core〉と呼ぶ。芯は染みS上で定義された関数。f(S) は、fの芯によるSの像として、f(S)⊆T を満たすジャームを、染み付き多様体の準同型射とする。

f:(M, S)→(N, T), g:(N, T)→(M, S) があって、芯 f|S, g|T が集合の同型を導くとき、染み同型と呼ぶ。染み付き多様体の圏の染み同型類をグリフ体〈glyfold〉と呼ぶ。

任意の多様体の空部分集合は空グリフ体を定義し、(M, M) は全域グリフ体=多様体になる。よって、グリフ体の圏は多様体の圏を部分圏として含む。

構造、スタッフ、性質、アビタ

スタッフ〈stuff〉はモノ〈thing〉とか構成素〈constituent〉と同じ。構造は、スタッフと性質からなる。性質は公理で定義される。性質を持つ⇔公理を満たす、性質を持つ⇔定理を満たす。公理は条件〈condition〉制約〈constraint | 拘束〉ともいう。

忘却関手は、スタッフを捨てるもの、公理・条件・制約を忘れるものがある。公理を忘れてもスタッフは残るが、スタッフを捨てると関与している公理も捨てざるを得ない。

構造を構成するスタッフは、圏の射(0-射=対象含む)のことが多い。射であるスタッフが所属する圏を、そのスタッフのアビタhabitat〉と呼ぶ。

自明な共変微分の定義

多様体MのRkファイバーの自明バンドルに対して、任意の開集合上で共変微分が定義できる。その共変微分を"D"という記号で表すとして、それの定義を半形式的に、例えば次のように書く。

\newcommand{\Definition}{\mbox{Definition}\:\mbox{of}\:}%
\newcommand{\implicit}{\:\mbox{implicit}\:}%
\newcommand{\Define}{\mbox{Define}\:}%
\newcommand{\For}{\mbox{For}\:}%
\newcommand{\As}{\mbox{As}\:}
\newcommand{\Where}{\mbox{Where}\:}
\newcommand{\End}{\mbox{End}\:}
\newcommand{\b}[1]{{\bf #1}}%
\newcommand{\v}{\_}%
\newcommand{\hyph}{\mbox{-}}%
\newcommand{\thats}{\:\mbox{thats}\:}
%
\Definition D \\
\: \For \implicit M \in |\b{Man}| \\
\: \For \implicit U \in |Open(M)|, \implicit k\in \b{N} \\
\: \Define "{}_{M}^{k}D^U_{\v 2}{\v 1}" : \Gamma_M(U, {\b{R}^k}_M) , \; \Xi_M`U \to \Gamma_M(U, {\b{R}^k}_M) \\
\:\:\: \thats \b{R}\hyph BiLin, C^\infty(U)\hyph Der\\
\: \As \\
\:\: \For s \in \Gamma_M(U, {\b{R}^k}_M),
 X \in \Xi_M`U \\
\:\: {}_{M}^{k}D^U_X s := {}^k X[s] \\
\End

  1. 定義は、Definition of から End まで。
  2. implicit で暗黙の引数〈パラメータ | インデックス〉を宣言する。
  3. Define で、定義すべき射の記法〈notation〉とプロフィールを宣言する。
  4. 射のアビタ〈habitat〉である圏を in で指定するか、射の特性を thats で指定する。
  5. As 以降に実際の定義を書く。最初に明示引数を宣言する。
  6. kX[-] は、関数のk-タプルに作用するようにした微分作用素としてのベクトル場

ちなみに、多様体M上の共変微分は、バンドルチャートを使って、自明な共変微分との差を取る。当該共変微分と自明共変微分との差が接続係数。接続係数は、バンドルチャートの被覆に載ったアフィン空間層の合致族〈matching family | 整合族 | consistent family〉のはず。合致条件〈matching cndition〉はテンソル場と同じだが、遷移関数の作り方がテンソル場とは違うはず。

問題と解法

イマイチな感じ。問題と解法と立ち位置に分ければいいような。

  • 問題・課題・ターゲット:その問題は解くにあたいするか? 価値、意義、重要度、難易度、影響・貢献、応用
  • 解法・アプローチ・プロセス: 独自性、革新性、発展性、再利用性
  • 立ち位置: 自分はどのような立場・役割を担ったのか。

さまざまな関手とオペレータ

さまざまな関手/オペレータと微分の表示 - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog)のまとめ+α。6番から先が追加。

  1. インターベース・バンドル射←→BaseFibベア・バンドル射  {\bf VectBundle} \cong \int_{\to}{\bf VectBdl}^{\#}
  2. イントラベース・バンドル射→加群 {\bf VectBdl}[M](E, F) \to C^\infty(M)\mbox{-}{\bf Mod}(\Gamma_M(E), \Gamma_M(F))
  3. イントラベース・バンドル射←→セクション  {\bf VectBdl}[M](E, F) \cong \Gamma_M([E, F])
  4. 関数ベクトル←→関数テンソル  [V, W] \cong W\otimes V^\ast
  5. イントラベース・バンドル射→加群層射  {\bf VectBdl}[M](E, F) \to C^\infty_M\mbox{-}{\bf Mod\mbox{-}Sh}(\ell\Gamma_M(E), \ell\Gamma_M(F))
  6. 直積への関数←→関数の直積  C^\infty(A, B\times C) \cong C^\infty(A, C)\times C^\infty(A, C)
  7. 行列への関数←→関数の行列  C^\infty(A, Mat(m, n)) \cong Mat[C^\infty(A)](m, n)
  8. 自明セクション←→典型ファイバーへの関数  \Gamma(V_U) \cong C^\infty(U, V)
  9. 関数ベクトル←→関数(豊饒化文脈)  U([V, W]) \cong {\mathcal C}(V, W) \:\mbox{in}\: {\mathcal V}
  10. ポインター←→要素  [\theta, A]_{\mathcal C} \cong A \:\mbox{in}\: {\mathcal C}

まとめる

以下の内容をひとつの記事にまとめる。

  1. ベクトルバンドル射の逆写像: 記法の整理をかねて - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog)
  2. バンドルと層の記法 まとめ - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog)
  3. バンドルと層の記法 追加 - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog)
  4. ベクトル空間上の複素密度 4: フレームとコフレームの相反性 - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog)
  5. モノイド対象と単体的対象 - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog) Model(Σ, C) := Model(Lawv(Σ), C)
  6. 多様体上の関数、微分形式、接ベクトル場などの書き方 - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog)
  7. 関手と自然変換の計算に出てくる演算子記号とか - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog)
  8. 構造とその素材の書き表し方 - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog)

「イントラ」の初出は、イントラ層射〈intra-spacial sheaf morphism〉層に関してちょっと - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog)

インデックス圏の飾り文字は、インデックス付き圏のインデックス付き対象の圏 - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog)

生成単位と要素・ポインター変換

生成単位θを持つ自己豊饒圏Cで、

  • [θ, A]C \cong A in C

が成立する。これが成立するθを生成単位と呼ぶから、同語反復だが。

事例:

生成単位
Set 1
PtSet 2
VectK K
R-Mod R
VectBdl[M] RM
Sh[X] 1`
R-Mod-Sh[X] R

[θ, A]C \cong A in C を要素・ポインター・同型と呼ぶが、ほんとに要素であるためには、Cが具象圏でなくてはならない。

  • Setの要素は、集合の要素
  • Se[X]の要素は、大域セクション
  • Setの要素は、集合の要素か空
  • Se[X]の部分要素は、局所セクション

生成単位対象、対象の要素/部分要素、ポインター射の関係を調べる。

微分公式

本編 さまざまな関手/オペレータと微分の表示 - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog) に関連して。

  • \dot{x} は、接バンドルのホロノーム座標のファイバー成分
  • \check{x} は、余接バンドルのホロノーム座標のファイバー成分
  •  \frac{\partial \phi}{\partial x} は、ユークリッド空間Rn値関数のヤコビアン

次のプロファイルを持つ。\newcommand{R}{{\bf R}}

  •  \dot{x}:TM|_{def(x)} \to \R^m
  •  \check{x}:T^\ast M|_{def(x)} \to \R_m
  •  \frac{\partial \phi}{\partial x} \in \Gamma_M(Mat(m, n)|_{def(x)})

次の公式を合理的に解釈するのが課題

  •  \dot{y} = \partial(y\circ x^{-1}) \cdot \dot{x}
  •  \check{y} = \check{x}\cdot \partial(y\circ x^{-1})
  •  Df = \frac{\partial}{\partial z}\cdot \frac{\partial (z\circ f)}{\partial x}\cdot dx

当然に、さまざまは“変換”〈キャスト | コアージョン〉をかます

演算子記号

演算子の構文
  1. 前置: ¬A, -x
  2. 後置: n!, f' 微分
  3. 中置: いくらでも例はある
  4. 右項囲み: f(x) 適用 a[i] インデックス適用
  5. 両項囲み: (x, y) 内積, (x|y) 内積, <x|y> スカラー積, (C, D) 旧カンマ圏
  6. 右上付き: x2, f*, AT, x-1, f' 微分
  7. 右下付き: f*, f
  8. 三項: (- ? - : -)
  9. 単行囲み: [x] ガウス記号
  10. 真上付き: 時間微分、ハットをかぶせるゲルファント変換、平均値の上線、複素共役
  11. 真下付き: 台対象を表す下線

左項囲み、左上付き、左下付き、下線以外の真下付きはあまり使われない。が、最近僕はよく使う。特にインデキシングは左肩、左下も使う。

括弧は、グルーピング以外に演算子記号(の一部)として使われることがある。グルーピング括弧、演算子括弧、タプル囲み記号。

他に、無記号配置演算子記法もある。二項の指数、二項とみたインデックス適用など。演算子記号+引数リストの配置形式。無記号で配置のみで演算子適用を表現することもある。配置のシリアライズ方式も問題になる。"--" = "-1-2" = "_1_2" とかで書くか。

特殊な記号
  1. 演算子記号
  2. 空白区切り記号

演算子記号のオーバーロードは諸悪の根源!

セクション記法の構成素

[追記]Haskellのセクションは部分適用の記法のことだから、ここの記法は略式ラムダ構文だろう。λ(x, y)(x + y) = "- + -" [/追記]

  1. セクション囲み記号: Haskellでは丸括弧
  2. セクション内無名変数: ハイフンまたはアンダスコア
  3. 無名変数の省略ルール
セクション記法の具体例
  1. セクション囲み記号: 二重引用符
  2. セクション内無名変数: ハイフンまたはアンダスコア
  3. 無名変数の省略ルール: 適宜
セクション記法の例
  1. "¬-" : Pred→Pred
  2. "-_" : RR
  3. "- ? - : -" : Prop×Expr×Expr→Expr 構文論
  4. "- ? - : -" : Pred×Func×Func→Func 意味論
  5. "[-]":RZ
  6. "-2":RR
  7. "-(-)" : Fun×Arg→Val
  8. "<-|->" : V*×V→R
演算子記法の標準化

標準化に必要な情報は

  1. 配置〈レイアウト〉
  2. 配置内での演算子記号の位置(演算子記号なしのケースもある)と形状
  3. 引数位置のシリアライズ方式=順番

例:

  1. "_1 ? _2 : _3"
  2. "_1C_2"
  3. "_2_1"
  4. "_2._1"

左右の並びは左から右が普通だが、引数位置が上下配置のとき、どちらが先かは決めがたい。