場と関数をつなぐ基本

まず、先に結論。次の3つの集合のあいだに同型がある。

  1.  ({\mathcal B}, {\mathcal F})-{\bf Bdl}[U](\times X, \times Y)
  2.  \Gamma[U](\times([X. Y]_{\mathcal F}))
  3.  {\mathcal B}(U, [X. Y]_{\mathcal F})

2番の要素を場、3番の要素を関数と呼ぶ。同型だから対応がある。

説明:

  1. {\mathcal B} は、底空間の圏。直積と終対象を持つ圏。指数は要求しない。
  2. {\mathcal F} は、ファイバー空間の圏。
  3. ファイバー空間の圏は、デカルト閉で、指数 [-, -] を持つ。
  4. ファイバー空間の圏は、底空間の圏への自然な埋め込みを持つ。この埋め込みは、直積を保存するが、指数を保存する必要はない。
  5.  ({\mathcal B}, {\mathcal F})-{\bf Bdl}[U] は、U上のファイバーバンドルの圏。
  6. ファイバー空間の対象Xに対して、(×X)は、典型ファイバーがXである自明バンドル。ファイバーバンドルの圏の対象になる。(×-) は関手で、典型ファイバーを自明バンドルにする。
  7. Γ[U](-) は、U上の大域的な切断の集合。

以上で、上の同型は解釈できるはず。次の3つの概念が相互に行き来できる。

  1. 自明バンドルのあいだのバンドル写像
  2. 指数をファイバーとするバンドルのセクション
  3. 底空間の圏の射(写像

この事実って、やたらに役に立つと思う。