ヤコビ計算とは、自明ファイバーバンドルの圏の計算ということになる。自明ファイバーバンドルは、底空間とファイバーからなるが、底空間の圏Bと、ファイバーの圏Fを仮定する。
- Bは、対称モノイド圏である。モノイド積は通常直積だが、他でもいいかも。
- Fは、B上に具象的で、B豊饒圏である。
典型例は:
- Bは多様体の圏
- Fは有限次元ベクトル空間の圏 FdVect
別な例は
- Bは多様体の圏
- Fはリー群の主空間の圏 G-Prin
Bを他の圏にした例が欲しい。
X, Y in F に対して、F(X, Y) を [X, Y] と書く。具象性から X, Y in B、豊饒性から [X, Y] in B とみなす。豊饒圏Fの結合を、
- (#):[X, Y]×[Y, Z]→[X, Z] in B
とする。
ヤコビ・ペアは、f:A→B in B, a:A→[X, Y] のペア (f, a) である。ヤコビペアは、自明ファイバーバンドルの射とみなす。つまり、
- (f, a):A(×X)→B(×Y)
(f, a):A(×X)→B(×Y), (g, b):B(×Y)→C(×Z) の結合は
- (f, a);(g, b) := (f;g, a#(f;b))
とする。a#(f;b) の意味は、<a, f;b>;(#) である。
この結合により、自明ファイバーバンドルとヤコビペアは圏をなす。ヤコビ圏と呼ぶことにする。
- ヤコビ計算 = ヤコビ圏における計算
“とあるヤコビ圏”をベイシック〈モデリング片〉とするコンポジット〈グロンディ多様体〉を作れる。それが一般のファイバーバンドル。コンポジットを作るには被覆構造が必要だから、Bはグロタンディークサイトである必要がある。
非可換群係数のコホモロジーを拡張して、圏係数のコホモロジーが出来ないか? C を圏、Uを被覆として、チェック・チェーン空間 C0(U, C), C1(U, C) を作りたい。1-コチェーンのコサイクル条件とコホモローグ関係〈コホモロガス関係〉の定義が必要。