軸性ベクトル、疑ベクトル

内積を持つ3次元空間の特殊事情がある。

  1. V*の要素(コベクトル)が、内積によりVの要素とみなせる。
  2. 外積空間 V∧V の要素が、ホッジ双対によりVの要素とみなせる。
  3. SO(3)のリー環である歪対称行列〈反対称行列 | 交代行列〉の空間がたまたま3次元なので、適当な同型によりVの要素とみなせる。

結果的に“Vのベクトル”と呼べるものが:

  1. Vの要素: 反変ベクトル
  2. V*の要素: 共変ベクトル
  3. V∧V の要素: 疑ベクトル
  4. so(3)の要素: 疑ベクトル

Vに関連したベクトル空間の要素を、Vのベクトル量と呼んでしまい、Vのフレーム取り替えに対する挙動で分類する、というトンチンカン。

  1. 反変ベクトル場 = 接ベクトル場
  2. 共変ベクトル場 = 接コベクトル場 = 1次微分形式
  3. 面積疑ベクトル場 = 2次微分形式
  4. 軸性疑ベクトル場 = リー環ベクトル場

味噌もクソも一緒とはこのことだ。