偏微分作用素と双対基底

偏微分を∂を使って書く習慣、いまさらどうにもならないが、意味なかった。d/dx でよかった。∂/∂x は不適切な記法だった。

(∂/∂xi)i∈1..n と (dxi)i∈1..n は互いに双対基底〈双対フレーム〉なのだが、この点を合理化するにも次の習慣が良かった気がする。

v = [v1 ... vn] をフレームで、その双対フレームを f = [f1 ... fn] とする。vの双対フレームを記号的に I/v と書く。単位行列をIと書けば、

  • (I/v)v = I

は次の意味で成立する。


\begin{bmatrix}
f_1 & \cdots & f_n
\end{bmatrix}
\begin{bmatrix}
v_1 \\ : \\ : \\ v_n
\end{bmatrix}
=
\begin{bmatrix}
f_1(v_1) & \cdots & f_n(v_1) \\
   :     &   :    &  :       \\
   :     &   :    &  :       \\
f_1(v_n) & \cdots & f_n(v_n) \\
\end{bmatrix}
= I

さらに、

  • (I/v)i =: 1/vi =: (vi)-1

とする。ただし、もとのフレームvの番号は上付きに変更する。

双対のペアリングを <-|-> とするが、特に d<f | v> のように書く。

  • d< 1/vj | vi >

vのところにdxを入れると:

  • d< 1/dxj | dxi >

これは、フレーム dxi と双対フレーム 1/dxj がペアリング d<-|-> により双対であることを示す。一般的には、ベクトル場Xと微分形式αに対して、d<X|α> あるいは δ<α|X> のようなペアリングがある。