ベクトル微分系と対数微分系

  • ベクトル微分系〈vector differentiation system〉
  • 対数微分系〈logarithmic differentiation system〉
ベクトル微分 対数微分
基礎系 体K (R or C 群G
構造層 K-可換環A G-群層G
微分 Ω Ω\otimesLA(G)
微分演算子 d:A→Ω ∂:G→Ω\otimesLA(G

積の微分法則:

  1. ベクトル微分: d(fg) = (df)g + f(dg)
  2. 対数微分: d(st) = ρ(t-1)(∂s) + ∂t

ベクトル微分系 (X, A, Ω, d) 上には、ベクトル層の共変微分∇が載る。対数微分系 (X, A, Ω, G, ∂) 上には、主層の対数共変微分Dが載る。共変微分を持つベクトル層を接続付きベクトル層、対数共変微分を持つ主層を接続付き主層と呼ぶ。

(X, A, Ω, d) 上の接続付きベクトル層と、(X, A, Ω, G, ∂) 上の共変微分付き主層は1:1に対応する。具体的な対応は、被覆Uに対する0-コサイクルと1-コサイクルによって記述する。

ベクトル層の自明化(=局所フレーム表示)をベクトルゲージ、主層の自明化を主ゲージと呼ぶ。ベクトル・ゲージは、n(バンドルの階数)個のセクションのタプル、主ゲージは、1個だけのセクション。

  • チャート=局所自明化=局所フレーム=ゲージ
  • 反チャート=反曲自明化=局所反フレーム=反ゲージ

局所コフレームは、双対空間(余ベクトルバンドル)のフレームのこと。