微分ベクトルバンドルとその準同型

differential bundle は、Robin Cockett, Geoffrey Cruttwell が使っている。ここでは、

  • differential vector bundle = vector bundle with covariant derivative

DiffVectBdl[-] を定義するが、下部構造にVectBdl[-] がいる。本編記事 訂正+α: 逆方向グロタンディーク平坦化圏の重要性 - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog) を読んでちょうだい。

Eが微分ベクトルバンドルだとは、E = (E, |E|, πE, E∇) で、

  • E∇:Γ(E)→Γ(E)\otimesΩ(|E|)

という微分作用素(共変微分)。

Γが、VectBdl[-] の逆方向グロタンディーク平坦化圏で反変関手になることが重要。(x, φ):E→F は、x:|E|→|F|、φ:x*F→E on |E| のこと。

反変関手 A, Ω もセクション関手から定義できて、

  • A(M) := Γ(M×R)
  • Ω(M) := Γ(T*M)

下部構造であるベクトルバンドルの射(ただし、逆方向グロタンディーク平坦化圏での射)(x, φ) が微分作用素を保存するとは、次の図式が可換になること。

\require{AMScd}
\begin{CD}
\Gamma(E)  @>{^E\nabla}>>  \Gamma(E)\otimes_{{\mathcal A}(|E|)}\Omega(|E|) \\
@A{\Gamma(x, \phi) }AA      @AA{\Gamma(x, \phi)\otimes_{{\mathcal A}(x)} \Omega(x)}A \\
\Gamma(F)  @>{^F\nabla}>>  \Gamma(F)\otimes_{{\mathcal A}(|F|)}\Omega(|F|)
\end{CD}

このとき、

  • (x, φ):(E, |E|, πE, E∇)→(F, |F|, πF, F∇)

[追記]
ついでだが; ゲージ場の基本的な解釈

  • ゲージ場=接続付き主バンドル
  • ゲージ=バンドルチャート(一般論)
  • ゲージポテンシャル=接続係数=共変微分の差(微分ベクトルバンドル
  • フィールドストレングス=ゲージポテンシャルの曲率

ベクトルバンドル上に、微分ベクトルバンドル構造=共変微分をひとつ固定すれば、残りの共変微分は、ゲージポテンシャル=接続係数として得られる。曲率は、ゲージポテンシャル=接続係数の空間に作用する作用素とみなす。すると、場のポテンシャルに曲率作用素で場の強度が得られる。

  1. 任意の共変微分を選ぶ(なんでもいい)
  2. ポテンシャルは接続係数として得られる。
  3. 強度(おおよそ力)は、ポテンシャルから(曲率作用素で)得られる。
  4. 実現可能なポテンシャルから特定のポテンシャルを選ぶのが力学の法則・方程式

[/追記]