マリオス幾何 メモ 3

関係する過去記事。

あと

参考文献は:

メモ:

  1. \mathcal{A} は環付き空間の構造層である環層
  2. 位相空間X上の層または前層の圏を明示してないが、Sh[X] または PSh[X] とする。どちらかを(あるいはどちらも)短く Set[X] とも書く。これはトポス。\mathcal{A} は、Set[X] の環対象。
  3. 群層は層の圏Set[X]内の群対象。
  4. 局所自明群層は、X上で局所的にG自明バンドルのセクション群層と同型。
  5. 群層\mathcal{G}上の主層は、局所的に、群層の作用が、群乗法 \mathcal{G}\times\mathcal{G} \to \mathcal{G} と同型な、群層が作用する集合層。
  6. リー型群層は、群層\mathcal{G}に付加的構造〈extra structure〉が付いたもので、環層\mathcal{A}を係数とするリー代数\mathcal{L}があって、リー代数層としての自己同型内部ホム層aut\_\mathcal{A}\mbox{-}{\bf LieAlg}[X](\mathcal{L}) を群層の圏Grp[X]で考えて、\mathcal{G} からの表現 \rho:\mathcal{G} \to aut\_\mathcal{A}\mbox{-}{\bf LieAlg}[X](\mathcal{L}) \mbox{ in }{\bf Grp}[X] が付いたもの。リー型群層は、(\mathcal{G}, \mathcal{L}, \rho) と書ける。
  7. 主層の台層(集合層)\mathcal{P} \in {\bf Set}[X]局所自明層とは、局所的に、Sファイバーの自明バンドルのセクション層と同型なこと。
  8. 局所的自明群層上の局所自明主層は、局所セクションの0-コチェーンが意味を持つ。局所セクションの0-コチェーンを結ぶ、\mathcal{G}係数の1-コチェーンが定義できる。
  9. リー型群層に対して、モーレー・カルタン微分が定義できる。モーレー・カルタン微分は、群の乗法に対する微分公式(対数微分公式)を満たす。
  10. モーレー・カルタン微分を備えたリー型群層を、リー/モーレー/カルタン群層と呼ぶ。
  11. リー/モーレー/カルタン群層があると、その上の主層に主共変微分を定義できる。
  12. 主共変微分は、主層の切断空間に入る微分演算で、右作用に対する微分公式を満たす。
  13. リー/モーレー/カルタン群層上の主層と主共変微分の組をカルタン接続と呼ぶ。

以上でカルタン接続が定義できた。カルタン接続の圏とコジュール接続の圏の相互関係が、接続の理論の大きな話題。