n-パスとn-多パス

Rnの可縮開集合Uから、Mへのはめ込み〈イマージョン〉をn-パスと呼ぶ。イマージョンの条件を除いた単なる(なめらかな)写像特異n-パス。可縮開集合の閉包まで延長可能(で延長されている)場合は、閉n-パスと呼ぶ。

非特異 特異
開集合 n-パス 特異n-パス
閉集合 閉n-パス 特異閉n-パス

特異n-単体は、域がn-単体である特異閉n-パス。

閉n-パスの場合は、定義域内部での任意の微分(ジェットセクション)が連続写像として境界まで延長可能を要求する。強い条件になる。

多パス〈poly-path〉は、パスを繋げたもの。Rnのセル(可縮開集合を内部に持つ閉集合)と同相なセルから組み立てられた多様体的セル多面体Pがあるとして、PからMへの連続写像が、各セルの内部で閉n-セルになっているとき、その写像n-多セルと呼ぶ。多パスは折れ線の拡張概念である。

n-パスは、n-複ベクトル場の積分写像の定義に使われる。n-パス f:U→M の接写像 Tf:TU→TM が、n-複ベクトル場と一致するときに、n-パスはn-複ベクトル場の積分写像になる。

n-多パスに関しても、特異 という形容詞は同じように使える。