本編の 微分はライプニッツ法則に支配されている - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog) の拡張として、ベクトル場と関数環の導分の対応がある。
しかし、単なる代数的導分ではどうもうまくいかない。「導分←→ベクトル場」対応ではなくて、「導分層←→ベクトル場」対応だろう。
単に単一の大域的導分があっても、それをジャームに持っていけない。点局所な作用素として、ジャーム相対可換環の導分 C∞Germ(Rn)→C∞Germ(Rn) が得られないと、話が進まない。
次の順序で構成が進む。
これで、導分層に対して、各点ごとに実数タプルを割り当てることが可能になる。問題はこの割り当てがなめらかか?
記号の使用法を決めておく。
- X:導分層 X = (VX | V⊆openU)
- v: ベクトル場、単に U→Rn
- ベクトル場が決める導分層 Dv
- 導分が決めるベクトル場 ξX := λa∈U.(ξ(a))
Dとξは:
- D : C∞VectField(U) → DER(C∞(- ⊆U)/R)
- ξ : DER(C∞(- ⊆U)/R) → C-1VectField(U)
示すべきは、
- X = Dv ならば、ξX = v
- v = ξX ならば、Dv = X