2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧

続・連続体力学

次の日本語の記事を読んだ。 有理力学-新しい連続体力学 第2章 有理連続体力学 徳岡辰雄 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsms1963/23/254/23_254_1022/_pdf 気になっていた言葉の徳岡さん(故人)による解釈: 物体 B : 多様体 粒子 X : Bの点、物…

連続体力学

連続体力学の短めのテキスト https://d-nb.info/99486020X/34 の最終章 "4 Application: Continuum Mechanics" だけ読むことにした。次のような用語の使い方がグチャグチャだ。 configuration deformation motion flow 一般的には(この本に限らず)、次もワ…

写像の局所的性質と葉層

葉層概念(局所、大域)はすごく重要だと思う。まず、ユークリッド線形圏(デカルト線形空間の圏)で、次の完全列がある。 Rn --(i)→ Rn+k --(p)→ Rk ここで、 i = in,k : 域次元n, 余次元kの標準埋め込み〈入射〉線形写像 p = pn,k : 余次元k, 核次元kの…

檜山の用語法・記法

ΩkM,η(U, ξ) : 一般化された微分形式の空間(Uを動かした全体として層)、ファイバーバンドルの接続の曲率形式とかに使う。 M, ΩM, M 多様体Mの関数層、微分形式層、ベクトル場層 n-複ベクトル場が独立 : 線形独立なこと 微分系列、余微分系列; ホモロジ…

n-パスとn-多パス

Rnの可縮開集合Uから、Mへのはめ込み〈イマージョン〉をn-パスと呼ぶ。イマージョンの条件を除いた単なる(なめらかな)写像は特異n-パス。可縮開集合の閉包まで延長可能(で延長されている)場合は、閉n-パスと呼ぶ。 非特異 特異 開集合 n-パス 特異n-パス…

曲線の同値類としての接ベクトル

0を含む開区間で定義されたM上の曲線(パス)の全体を、COPath(M) とする。centered open path のつもり。次の同値関係を入れる。γ ~ δ とは: γ(0) = δ(0) in M γ'(0) = δ'(0) for some chart (U, φ) この同値類を [γ] と書くと、接写像の計算が、 Tf(ξ) =…

モーレー/カルタン微分

やはり、「対数微分」より「モーレー/カルタン微分」のほうが誤解が少ないかも。 ∂f = df/f = f-1df が通常の微分 df とのおおよその関係>。モーレー/カルタン微分演算子∂は、G→ΩL という層のあいだの演算子。層は、多様体M上で定義されるとする。 ∂:G→ΩL …

アーベル的/非アーベル的な微分計算

いまいちハッキリとはわからないのだけど、微分計算〈differential calculus〉に、アーベル的と非アーベル的がありそう。微分は基本的に線形性に依拠しているから、アーベル的微分が主流だけど、一部に非アーベル的微分が入るようだ。 アーベル的=可換的=…

主層の対数共変微分=接続付き主層

ベクトル微分系と対数微分系 - (新) 檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編 の続き。抽象微分多様体(ADM)は、一般に AM = Ω0M -- Md0 → Ω1M -- Md1 → ... -- Mdr → ΩrM という層の系列で決まる。rを抽象微分多様体の次数〈degree〉と呼ぶことにして、次数rの抽…

ゲージ変換 再度

TeXの欧文フォントと文字化け - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog) に書いた、エフスタッヒオス・バシリウー〈Efstathios Vassiliou〉の論文を少し読んだ。「ゲージ変換」や「ゲージ変換群」が安定しないのは、対象と射が特定されてないからだ -- と分…

ベクトル微分系と対数微分系

ベクトル微分系〈vector differentiation system〉 対数微分系〈logarithmic differentiation system〉 ベクトル微分系 対数微分系 基礎系 体K (R or C) 群G 構造層 K-可換環層A G-群層G 微分層 Ω ΩLA(G) 微分演算子 d:A→Ω ∂:G→ΩLA(G 積の微分法則: ベク…

ゲージ対数微分

ゲージ群元、ゲージ、ゲージ変換、ゲージ関数 - (新) 檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編 で導入した用語・記法を使うことにする。ゲージ場を、同じ構造群を持つ主バンドルとベクトルバンドルのペアに接続が付いたものだとする。 ゲージ場 = 接続付き連携G-バ…

軸性ベクトル、疑ベクトル

内積を持つ3次元空間の特殊事情がある。 V*の要素(コベクトル)が、内積によりVの要素とみなせる。 外積空間 V∧V の要素が、ホッジ双対によりVの要素とみなせる。 SO(3)のリー環である歪対称行列〈反対称行列 | 交代行列〉の空間がたまたま3次元なので、適…

ゲージ群元、ゲージ、ゲージ変換、ゲージ関数

集合・構造 要素 ゲージ群 ゲージ群元 ゲージ変換群 ゲージ変換 ゲージ関数群 ゲージ関数 主バンドルアトラス ゲージ(チャート) バンドルセクション空間 ゲージ(セクション) 集合とその要素がゴチャゴチャ、局所的な議論と大域的な議論が区別されてない…

多様体上の運動学

粒子(質点)の運動: γ:I→M 無限小剛体の運動: γ:I→Frame(M, SO(n)) フレームバンドル=SO(n)主バンドル 有限領域の運動: U×I:→M 無限小剛体は、別に有限でもいいのだが、領域とか形状とかが余計な情報になるから無限小にしておく。無限小剛体の運動は、フ…

写像と部分の混同

けっこう深刻。 線形代数 多様体 線形写像 なめらかな写像 部分ベクトル空間 部分多様体 線形同型射 なめらかな同型射 線形埋め込み なめらかな埋め込み 線形ベクトル場 ベクトル場 線形コベクトル場 コベクトル場 線形フロー フロー ベクトル場/コベクトル…

正則(非特異)な線形/なめらか写像とグラスマン空間

「正則」を多用するのは憚られるが、まーいいとする。線形写像 f:V→W が正則とは、ランクが最大のこと。 fが正則〈非特異〉 ⇔ rank(f) = max(dim(V), dim(W)) なめらかな写像 f:M→N in Man(∞) が正則とは、 fが正則〈非特異〉 ⇔ すべての点 x∈M で、Txf:TxM→…